祝福5

新年才过,她从河边掏米回来时,忽而失了色,说刚才远远地看
见几个男人在对岸徘徊,很像夫家的堂伯,恐怕是正在寻她而来的。
四婶很惊疑,打听底细,她又不说。四叔一知道,就皱一皱眉,道:
“这不好。恐怕她是逃出来的。”
她诚然是逃出来的,不多久,这推想就证实了。
 
正月も過ぎた頃、彼女は川辺での米とぎから顔色を変えて大急ぎで戻ってきた。岸の向こう遠くに数人の男がうろついているのを見た、夫の従兄弟が彼女を探しに来たのではないかと思うと言った。四婶が訝しく思って詳しく聞いても答えない。四叔はすぐにピンときて眉をしかめ言った。
 「まずいな。あれは逃げて来たのだろう。」
なるほど彼女は逃げてきたのだった。間もなくこの推量の正しい事が分かった。

此后大约十几天,大家正已渐渐忘却了先前的事,卫老婆子忽而
带了一个三十多岁的女人进来了,说那是详林嫂的婆婆。那女人虽是
山里人模样,然而应酬很从容,说话也能干,寒暄之后,就赔罪,说
她特来叫她的儿媳回家去,因为开春事务忙,而家中只有老的和小的,
人手不够了。

 10日余り経って人々がこの件を忘れかけてきたころ、衛婆さんが慌ただしく30過ぎの女を連れてやって来た。详林嫂の姑だと言う。その女はなるほど様子こそ山家者であったが、落ち着いた振る舞いで弁も立ち、挨拶をすると詫びを言い、息子の嫁を連れ戻しにきた、年が明けて忙しいし、家には老人と子供しかなく手が足りないと言う。

“既是她的婆婆要她回去,那有什么话可说呢。”四叔说。
于是算清了工钱,一共一千七百五十文,她全存在主人家,一文
也还没有用,便都交给她的婆婆。那女人又取了衣服,道过谢,出去
了。其时已经是正午。
“阿呀,米呢?祥林嫂不是去淘米的么?……”好一会,四婶这
才惊叫起来。她大约有些饿,记得午饭了。
于是大家分头寻淘箩。她先到厨下,次到堂前,后到卧房,全不
见掏箩的影子。四叔踱出门外,也不见,一直到河边,才见平平正正
的放在岸上,旁边还有一株菜。
 
「姑が連れ帰りたいと言うのなら、仕方ないだろう。」と四叔は言う。
 そこで賃金を計算すると全部で千七百五十文となった。彼女は住み込みで働いていたので一文の金も使わなかったのだ。姑は金を受け取り衣服も取り纏め、謝って帰って行った。もう昼時になっていた。
 「あら、お米は?祥林嫂は米を研ぎに言ったはず…」 暫く経ってから四婶は騒ぎだした。腹が空いて昼だと気が付いたのだろう。
そこで皆は手分けして笊を探した。彼女は先ず厨に行き、母屋、寝室と見たが笊の影もない。四叔が門の外を歩いてみたがやはり無い。川辺まで行ってみて、岸にきちんと置かれているのを見つけた。傍には一株の菜っ葉も置いてあった。
 
看见的人报告说,河里面上午就泊了一只白篷船,篷是全盖起来
的,不知道什么人在里面,但事前也没有人去理会他。待到祥林嫂出
来掏米,刚刚要跪下去,那船里便突然跳出两个男人来,像是山里人,
一个抱住她,一个帮着,拖进船去了。样林嫂还哭喊了几声,此后便
再没有什么声息,大约给用什么堵住了罢。接着就走上两个女人来,
一个不认识,一个就是卫婆于。窥探舱里,不很分明,她像是捆了躺
在船板上。
 
見ていた人がいてこう言った。昼前には白苫の船が泊まっていた。苫で覆われていたので中に人がいたかどうかは知らないが、事を起こす前ではあっても彼を気にして出てきた者はいなかった。祥林嫂が米を研ぎに出て来てしゃがみ込んだその時、船から山家らしい男が二人飛び出して一人が彼女を抱え込み一人が手を貸して船にと引きずり込んだ。彼女は泣き叫んだが、その後声がしなくなった。多分何かで口を塞がれたのだろう。それから女が二人出てきた。一人は知らないが、一人は衛婆さんだった。船を覗き見るとはっきりはしないが祥林嫂は縛られて船板に転がされていたようだ、と。

“可恶!然而……。”四叔说。
这一天是四婶自己煮中饭;他们的儿子阿牛烧火。
午饭之后,卫老婆子又来了。
“可恶!”四叔说。
“你是什么意思?亏你还会再来见我们。”四婶洗着碗,一见面
就愤愤的说,“你自己荐她来,又合伙劫她去,闹得沸反盈天的,大
家看了成个什么样子?你拿我们家里开玩笑么?”
“阿呀阿呀,我真上当。我这回,就是为此特地来说说清楚的。
她来求我荐地方,我那里料得到是瞒着她的婆婆的呢。对不起,四老
爷,四太太。总是我老发昏不小心,对不起主顾。幸而府上是向来宽
洪大量,不肯和小人计较的。这回我一定荐一个好的来折罪……。”
“然而……。”四叔说。
于是祥林嫂事件便告终结,不久也就忘却了。

「酷いな!しかし…」と四叔は言った。
この日は四婶が料理をし、息子の阿牛が竈番をした。
午後、衛婆さんが又やって来た。
「憎たらしい奴が!」四叔は言った。
「どういう積もり? よくもまた顔を出せたものね。」四婶は茶碗を洗いながら、顔を向けると怒って言った。「あなた自分で紹介しておいて、ぐるになって無理やり連れ戻すなんて。大騒ぎに周りがここの様子を見ているわ。家を嗤いものにしようとしたの?」
 「いえいえ、あたしも全く騙されましたよ。この度は、ですからこうやって説明に参ったんです。私に頼んで来た時、祥林嫂は姑を誤魔化しきたなって、そこでピンとこなきゃいけなかったんですよ。旦那さん、奥さん、済みませんでした。やはりあたしはぼんやりで用心が足りなかった。お得意様に申し訳なかったです。幸いにもお宅は今までずっとお心が広くていらした。けちな連中ともめたりなさらないでしょう。必ず埋め合わせに好いのを連れてきますから…」
 「しかしな…」と四叔は言ったが、祥林嫂の件はこのようにして終わり、すぐに忘れられてしまった。

只有四嫂,因为后来雇用的女工,大抵非懒即馋,或者馋而且懒,
左右不如意,所以也还提起祥林嫂。每当这些时候,她往往自言自语
的说,“她现在不知道怎么佯了?”意思是希望她再来。但到第二年
的新正,她也就绝了望。
  
ただ一人四嫂だけは、次に来た雇い人の大抵が、なまけ者でなければ意地汚く、或いは意地汚くしかもなまけ者で、いずれにしても気に要らない。祥林嫂の事をまだ持ちだしてはその度に「あの人今ごろどうしているかしら?」と独り呟いた。祥林嫂に戻って欲しかったのだろう。しかし翌年の正月になると彼女も諦めた。
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Commented by dangao41 at 2011-09-10 09:55
*她来求我荐地方 我那里料得到是瞒着她的婆婆的呢  
 (荐jiàn 紹介する)、那里のニュアンスは
by dangao41 | 2011-09-07 18:29 | 魯迅 | Comments(1)